『婚約三羽烏』(1937) カラスとウグイス、デパート屋上で恋のツイート。

11月23日は名優・上原謙さんの命日です。

島津保次郎監督の『男性対女性』が良かったので、続けて同監督の『婚約三羽烏』を見てみました。

いやあ、最高!

こんなに味が良いのだったら、もっと早くに見るべきでした。

デパートに同期入社したイケメン3人組

(佐野周二、佐分利信、上原謙)の恋愛もようを描いたお話です。

ドロドロやネチネチがほとんどなく、じつに気持ちよく話が進んでいきます。

1937年といえば、日本はそんなに金持ちじゃなかったはずですが、映画は豊かな心で満ちあふれています。

オープニングは、三宅邦子が佐野周二を捨てるところから始まるので、けっこうシリアスな話かと思われました。

が、その後のデパートの面接では

主任の河村黎吉が女性客になりきるという

ほとんどコント仕立ての接客シミュレーション。

このあたりの絶妙のさじ加減が、見ている者の気持ちを浮き立たせます。

上原謙が、昼休みにデパートの屋上で発声練習をしています。

そこにどこからともなく綺麗な歌声が絡んできました。

さながら恋する鳥たちがさえずっているよう。

声の主は社長令嬢、高峰三枝子でした。

なんというロマンチックな出会いでしょう。

それにしても高峰三枝子さん、めちゃめちゃ歌がうまい!

島津保次郎監督、いいなあ。

『隣の八重ちゃん』見直さねば。

『婚約三羽烏』 (allcinemaより一部転載)

監督&脚本:

島津保次郎

出演:

佐野周二

三宅邦子 飯田蝶子 上原謙 水島亮太郎 岡村文子 大塚君代 森川まさみ 青木しのぶ 佐分利信 小牧和子 高峰三枝子 葛城文子 斎藤達雄 河村黎吉 小林十九二

氷川澪子