『シェフ_三ツ星フードトラック始めました』失敗したら、世界が終わる。

この映画のために調理の猛特訓を積んだ

ジョン・ファヴロー(監督・脚本・主役の一人三役)

の包丁さばきを見るだけでも価値があります。

その“本気”ぶりには

感動を覚えずにいられません。

では、さっそくあらすじ紹介です。(ネタバレしています!)

写真は映画『シェフ_三ツ星フードトラック始めました』より、ジョン・ファヴローの顔のアップです。 John Favreau[/caption]

カール・キャスパー(ジョン・ファヴロー)は

人気レストランのシェフ長。

厨房での人望は厚いがオーナーの

リバ(ダスティン・ホフマン)とは意見が合わない。

カールはこれまで

オリジナリティあふれる料理で名を上げてきた。

だがオーナーが要求するのは

オーソドックスな定番メニュー。

もしローリング・ストーンズがコンサートで『サティスファクション』を演奏しなかったらどうなる? 観客は暴動を起こすだろう?

これにはカール、返す言葉がない。

また仕事に熱心なあまり、10歳の息子

パーシー(エムジェイ・アンソニー)との

時間が充分にとれないのも悩みのたねだ。

そんなとき、有名な

「食」の評論家(オリヴァー・プラット)が

レストランにやってくるという。

この人物こそは、むかし

カールの独創的な料理を絶賛した男だ。

SNSでの影響力も持っているので、レストラン側としては何としても彼を満足させたい。

腕によりをかけて勝負メニューを作り上げるカール。

だが、直前になってオーナーの待ったがかかる。

しぶしぶ従うカール。

写真は映画『シェフ_三ツ星フードトラック始めました』より、厨房内のジョン・ファヴローです。[/caption]

ありきたりの料理を出された評論家は、『サティスファイド』するどころか、創造性のまったく感じられないカールの料理を

ネットでボロクソにけなす。

それを知ったカールは慣れないツイッターで反論。

私信モードで送ったつもりだったが、ふつうにリツイート送信してしまったため、世間の知るところとなり、たちまち炎上。

言葉のボクシングとなるとまったく勝ち目はない。

公の場で、完膚なきまでに叩きのめされるカールであった。

写真は映画『シェフ_三ツ星フードトラック始めました』より、ガイコツの人形のアップです。

だが怪我の功名とはこのことか、カールのフォロワーは飛躍的に増えていく。

とにかく一度はオリジナル料理を

食べてもらわないことには治まらないカールは、評論家にリベンジ・マッチを要求。

受けて立つ評論家。

だがまたもやオーナーが阻止。

カールはとうとう店をやめてしまう。

そんなこととはつゆ知らず、レストランにやって来た評論家。

セカンド・シェフが作った料理をまずそうに食べる。

写真は映画『シェフ_三ツ星フードトラック始めました』より、レストランで接客中のスカーレット・ヨハンソンとダスティン・ホフマンです。 Scarlett Johansson and Dustin Hoffman[/caption]

そこへカールが乱入。

多くの客が見ている前でブチ切れ、評論家に暴言を吐きまくる。

その様子を録った動画が拡散し、またも炎上の人となるカールだった。

仕事を失ったカールに、前妻の

イネス(ソフィア・ベルガラ)が

フードトラックでの再出発を提案する。

写真は映画『シェフ_三ツ星フードトラック始めました』より、ソフィア・ベルガラの顔のアップです。 Sofia Vergara[/caption]

イネスの前夫(ロバート・ダウニー・Jr)が

トラックをゆずってくれるというので

カールはロスからはるばるマイアミまで飛ぶ。

写真は映画『シェフ_三ツ星フードトラック始めました』より、マイアミの青空の下を走る車と、前方に伸びる道路の風景です。

トラックは廃車寸前のボロボロだった。

が、とにかくこれでやっていくしかない。

ちょうど夏休み中だった息子パーシーと共に

いっしょうけんめい車をリストアするカール。

彼の右腕とも言えるマーティン

(ジョン・レグイザモ)も

カールを手伝うためにレストランをやめて、飛行機で駆けつけてくれた。

かくして3人によるフードトラック道中がスタートする。

もともと料理の腕はたしかなカール。

その上、SNSにくわしい息子が

ネットを上手に使い、宣伝してくれる。

こうなれば鬼に金棒。

フードトラックはどこへ行っても大歓迎された。

とちゅう、めぼしいご当地料理や

材料があれば、どんどん取り入れ

メニューを改良していくカール。

水を得た魚とはまさにこのこと。

息子との絆と、料理への情熱を取り戻した彼は、意気揚々とロサンゼルスに戻ってきた。

写真は映画『シェフ_三ツ星フードトラック始めました』より、地平線に続く一本の道路です。夕闇が迫っています。

そこへ現れたのが例の‘天敵’評論家。

身構えるカール。

しかし評論家は意外なことを言い出す。

自分が融資するから共同でレストランをやらないか

彼はすでに、フードトラックのメニューを試食し、カールの腕が本物であることをあらためて確信していた。

評論家は毒舌も吐くが、美味しいものは美味しいと

素直に認めることのできる男でもあった。

もちろんメニューには

いっさい口出ししないとの条件つきだ。

かくして二人はめでたく手打ち。

オープンしたレストランは大繁盛するのだった。

(終わり)

感想。。。

その日のメニューを、トラック横の黒板に

チョークで殴り書きするジョン・ファヴロー

ものすごくかっこいいです。

監督が脚本と主演も兼ねているのは

「強み」でもありますね。

二人が同時に、またはかぶり気味に

喋りまくる、という臨場感あふれる演出は、文字だけですべてを表現しなければならない脚本家には

なかなか書けないシーンだと思います。

父親がツイッター音痴で、息子がSNSのエキスパート。

このあたりも「今どき」な感じがします。

写真は映画『シェフ_三ツ星フードトラック始めました』より、エムジェイ・アンソニーとジョン・ファヴローが座って話し合っています。 Emjay Anthony[/caption]

息子のパーシーは一日に一秒だけ動画を撮りつづけ、それをつなげてムービーを作ります。

これがとても感動する仕上がりとなっています。

頭の固い大人がまったく及びもつかない方法で

最新デバイスを使い倒している子供たちを見ていると、到底かなわないなと感じてしまいます。

関係ないですが、どんな映画でも

予告編だけは面白く感じられるのは 細かいカット割りに秘密があるのかも知れない・・・

なんてことを思ったりしました。

写真は映画『シェフ_三ツ星フードトラック始めました』より、エムジェイ・アンソニーがジョン・ファヴローにデバイス画面を見せています。 John Favreau, John Leguizamo, and Emjay Anthony[/caption]

もし、この映画をロードショーで観て

エンド・ロールの途中で席を立った人は

大変にもったいないことをしました。

エンド・ロールの最後に、本物の“シェフ”

ロイ・チョイが、ジョン・ファヴロー

調理の指導をしている場面が流れます。

そこでのロイ・チョイのひと言がまさに至言!

一流の神髄をかいま見た思いがしました。

この一瞬を気前よく私たちにシェアしてくれた

ジョン・ファヴロー監督に

心からの感謝をささげます。

これだけに集中しろ。 世界に存在するのはサンドだけ。 失敗したら世界が終わる。 Nothing else exists except this. This is the only thing that exists. In this world right now. And if you fuck this up, everything sucks in the world.

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写真は映画『シェフ_三ツ星フードトラック始めました』より、ジョン・ファヴローに抱きついているエムジェイ・アンソニーです。

CHEF (2014)

監督・脚本・主演: ジョン・ファヴロー

出演: ソフィア・ベルガラ ジョン・レグイザモ スカーレット・ヨハンソン オリヴァー・プラット エムジェイ・アンソニー ダスティン・ホフマン ロバート・ダウニー・Jr