映画『夜明けの街で』| 妖艶な愛人・深田恭子。

明日11月2日は、女優・深田恭子さんのお誕生日。

というわけで『夜明けの街で』を

紹介させていただきます。

あらすじ。。。(ネタバレあります)

ハケン社員の秋葉(あきは・深田恭子)は

上司の渡部(岸谷五朗)と不倫関係におちいります。

友人(石黒賢)の忠告も聞かず、徐々に深みにはまっていく渡部。

ある日、秋葉は渡部を自宅にまねき、衝撃の事実を明かします。

15年前、私が高校生の頃 ここで殺人があったの

死んでいたのは、秋葉の父(中村雅俊)の秘書。

死因は包丁で心臓をひと突きでした。

秋葉は自身も事件に関与しているようなことを匂わせます。

それでも渡部はますます彼女に惹かれていき、ついに妻子と別れようと考え始めます。

殺人事件の時効成立が明日に迫った日、関係者全員が顔をそろえます。

それぞれの口から事実が語られ、事件の真相が明らかになるのでした。。。

。。。東野圭吾さんの小説はとても読みやすいです。

しかしそれを映画のシナリオにすることは、また別なのですね。

“ことば”を“映像”に変えるむずかしさは、名作文学を原作にいただいた映画が

必ずしも名作映画になり得ないことからも

想像に難くないです。

“ことば”として語られたものを

あえて“映像”に変換して、不特定多数の人間に伝えるというのは

とてもむずかしい仕事だと思います。

この映画は、その難題を

かなり高い水準でクリアしているように見えました。

小説にはない、良いセリフがたくさんありました。

たとえば、渡部が秋葉と、ひとつベッドの中にいるとき、地震が起きます。

秋葉だけが気づき、渡部が感心していると

彼女は言うのです。

女は気がついちゃうのよ。小さい揺れでも

この「小さい揺れ」はそのまま、渡部の家庭のことも指しています。

そこで画面が切り替わり、同じころ、地震に揺れている部屋の蛍光灯のヒモを

うつろに見つめている、渡部の奥さん

(木村多江)が映し出されるのです。

もうひとつ素晴らしいと思ったシーンを。

4歳の娘に「犬を飼って」とせがまれ、すぐオーケーする子煩悩な渡部。

お世話、ちゃんとするんだぞ。 途中で投げ出したら…だめなんだぞ

妻子を途中で投げだそうとしている渡部は、自ら発した言葉にずずーんと落ち込むのでした。

色々な意味をじっとりと吸いこんだ重たいセリフ群が、じわじわと不倫亭主の首をしめていくようすは、なかなか見応えがありました。

すこし残念だったのは

家族3人で作った雪だるまが 札幌雪祭りに出品したくなるほどの

見事な出来ばえだったこと。

これではまるで、映画の美術さんが作ったとしか思えません。

・・・まあ、フォローになっていませんが、雪の描写でつまずく映画はたくさんあります。

最近では、『ぼくだけがいない街』でも

雪の置かれ方にかなりの違和感がありました。

ハリウッド映画でさえも、よくそうことがあります。

町が埋まるほどの大雪!

とかだったら逆にボロは出ないのでしょうが。

一番難しいのは、雪解けの風景でしょうね。

窓のサッシの雪の残り具合とか、屋根の雪の解け具合とか、町中の雪の吹きだまり具合、なんてのは、雪国に生まれ育たないとわからないかも知れません。

また、ググれば解決するというものでもなさそうです。

ところでトップの深田恭子さんの写真は、映画とは無関係のもの(だと思います)。

あまりにも妖艶なもので、つい貼らせていただきました。

あしからず。

本作と同じ東野圭吾氏が原作の

「白夜行」が堀北真希さん主演で映画になりました。

公開年も同じ2011年。

こちらも素晴らしい映画で、お薦めです。

上の写真を見たとき、

『白夜行』は

深田恭子さんが演じても、またひと味違った

面白い作品になったのでは、と思いました。

逆に『夜明けの街で』の愛人役を

堀北真希さんがやっていたら、これまた新鮮味のある魅力的な映画に 仕上がっていたことでしょう。

<東野圭吾作品 - 極私的星取り表>

★★★★★ 「沈黙のパレード」

★★★★★ 「容疑者Xの献身」

★★★★★ 「真夏の方程式」

★★★★★ 「白夜行」

★★★★★ 「卒業」

★★★★★ 「眠りの森」

★★★★☆ 「マスカレード・イブ」

★★★★☆ 「人魚の眠る家」

★★★★☆ 「プラチナデータ」

★★★★☆ 「どちらかが彼女を殺した」

★★★★☆ 「新参者」

★★★☆☆ 「マスカレード・ホテル」

★★★☆☆ 「片想い」

★★★☆☆ 「赤い指」

★★★☆☆ 「嘘をもうひとつだけ」

★★★☆☆ 「私が彼を殺した」

★★★☆☆ 「悪意」

★★☆☆☆ 「ラプラスの魔女」

★★☆☆☆ 「虚ろな十字架」

★★☆☆☆ 「麒麟の翼」

★★☆☆☆ 「宿命」

★★☆☆☆ 「名探偵の掟」

★★☆☆☆ 「カッコウの卵は誰のもの」

★☆☆☆☆ 「夜明けの街で」

★☆☆☆☆ 「パラドックス13」

★☆☆☆☆ 「ナミヤ雑貨店の奇蹟」

★☆☆☆☆ 「危険なビーナス」

番外編 :

映画『白夜行』|東野圭吾ワールドを完璧に再現。

映画『夜明けの街で』|妖艶な愛人・深田恭子。